年が明けて、息子を歯医者さんに連れてゆました。虫歯ができたのです。
虫歯は、親の責任。よく言われます。泣
私が行っている歯医者さんは、娘が赤ちゃんの頃からのお付き合いで、いまは家族みんなそこにお世話になっています。わたしは虫歯が小学校の頃にできてそれ以来虫歯ができていないので、歯医者さんにあまりお世話になる回数は少ないのですが、やはりメンテナンスをしてくださる先生というのは、とても大切で。
結婚して京都に住んで、なじみがない土地だったので、最初歯医者さんもどこへ行っていいかわからず。
そんな中、娘が生まれて、すくすくと育ち、6ヶ月の頃に娘に小さな白い歯が生え始めたのです。
その白い小さな歯、にょきにょきとえらく早く生えてきて、そして数日後、娘が何かひもをかんで遊んでいたら、その白い歯が折れた!!!
もう、私はびっくりして、あわてて歯医者を探すも、聞くひともいなければ、頼るひともいなくて、四条烏丸を娘を抱っこしてさまよっていたら、通りに一件の歯科の看板が目に飛び込んできて。
四条烏丸って都会なので、なんでもあるんです。なんでもあるし、歯科も病院も美容院もなんでもたくさんある。
けれど、どこへ行けばいいかわからない。
予約もなしに飛び込んだ歯医者さん。受付のお姉さんが私の形相を見て察してくれはったんですね。
赤ちゃん連れたひと、歯医者なかなか来ないですからね。
待合に何人か待っておられたのですが、先生に見てもらえるように言ってくださって、さっと通してくださり診察してもらえました。
先生さささっと丁寧に診てくださり、ひとこと、
「あー、これ歯ちゃうね。これね、うそもんの歯、上皮真珠っていうねん。ほんまの歯、また生えてくるから。」
「大丈夫大丈夫。」
と言ってくださって、当初赤ちゃんも子どもも診察には200円お金がかかったのですが、それもいらんいらん言って帰してくださいました。
なんか、武骨だけれど、もうけ主義じゃなくて、そして誠実で、あたたかかったのが、この歯科の先生。芸術家みたいな、理科の先生みたいな、そんな先生。
だから娘が赤ちゃんのころから出会い、そしてそれから私も旦那さんももちろん娘も、そしてその後生まれた息子も、この歯科にお世話になっています。
そんなあったかな先生が昨年亡くなられたことを聞いて、ちょっとぽっかりと穴が開いたような。
急だったので、ほんとに淋しいなと思いながら、今回、診察でした。
冬休みに娘も歯の治療に行った後でしたので、
「Kちゃん大きくなったなあ。背が伸びて、ほんまに立派になったなあ。」と
受付のお姉さんにも言ってもらい。
いや、受付のお姉さんとこの子どもさんも大きくなったよねえ。
あの頃私たち若かったよねえ。なんて昔話もしながら。
後を継いだ息子先生にもご挨拶、そして息子先生の可愛い奥さんも歯科衛生士さんでいらして、家族みんなに挨拶してくださって、ファミリー感満載なお付き合いになっています。。。
あたたかなK先生、ご冥福をお祈り申し上げます。
そしてあの時、親切に心をかけてくださる先生に出会えて、いまがあること、ありがたく思います。
人が繋いでくれることは、ほんとにプライスレス。ひとりで生きているように思えてでもね、ひとの繋がりに支えられてひとは生きているんだなと思うのです。
だからね、出会いって大切やし、であったひととの関係は大事にしたい。
そう思うのです。